女性の薄毛の種類と原因

女性の薄毛治療

頭皮外来

当院には女性毛髪診断士が在籍しております。女性と男性、両方の毛髪診断士が在籍するクリニックは福岡県内ではまだまだ少ないようで、当院へはご夫婦で相談に来られる患者さまもいらっしゃいます。

毛髪診断士とは、髪に関する知識と、顕微鏡スコープを使用して毛髪の状態や頭皮の状態を的確に観察する技術を習得している毛髪の専門家です。現在では薄毛に悩む女性の人口が増加傾向を示しているため、今後は他院でも積極的に女性毛髪診断士を配置するようになるでしょう。当院は、女性毛髪診断士が在籍している先駆けのクリニックとして、女性に安心してご相談いただけるよう診療体制の向上を図り、医師と毛髪診断士が常に連携を取って患者さまおひとりおひとりに対して的確な治療計画をご提案いたします。

薄毛はセンシティブな問題で、女性ならばなおさらです。女性のみなさまが安心して薄毛のお悩みを打ち明けていただける環境づくりは、女性の薄毛治療を行う上では非常に重要です。当院では完全個室を設けており、プライバシーを最大限に尊重するよう心がけていますので、他の方の目を気にすることなくお悩みをお話しいただけます。

抜け毛や薄毛で悩む女性が増加

薄毛で悩んでいるのは男性だけではありません。近年、当院への薄毛・抜け毛の悩みを持たれた女性からのご相談が増えています。以前は50代以降の中高齢の方からのご相談が中心でしたが、最近では20代、30代など若年層からのご相談が増加しています。

男性の薄毛は、男性ホルモンの影響が大きいといわれていますが、それに対して、女性の薄毛はさまざまな原因が考えられているため、特定が難しく決め手になる治療が存在しませんでした。しかし、現在では、女性用育毛剤や毛髪再生医療HARG(ハーグ)療法の登場で、女性の薄毛治療にも多くの選択肢が持てるようになってきました。当院の女性に対する薄毛治療では、「さまざまな原因」に対して医学的根拠に基づいた治療をご提案いたします。
組み合わせとしては、育毛剤とHARG療法、パントガールとHARG療法、HARG療法とプラセンタカプセルなどHARG療法を主軸とした治療がおすすめです。

薄毛の原因と種類

全身の毛には、生えてから抜けるまでの「毛周期」があります。
頭髪の場合は、毛母細胞が活発に細胞分裂を繰り返すことで毛が成長する「成長期」が約2年~6年ほど、細胞分裂が減少して成長が弱まる「退行期」が約2~3週間、細胞分裂が止まり、古い毛が新しい毛に押し上げられ抜け落ちていく「休止期」が3~4か月とされており、この流れを1周期として成長期、退行期、休止期、再びの成長期と、繰り返しているのです。

ヘアサイクルとは

薄毛、抜け毛は、この毛周期の短縮化によって起こります。短縮化するのは主に成長期で、数年間が1年間、半年、数ヶ月と短くなることで弱い毛が増加します。弱い毛はちょっとしたことで抜けてしまい、短い休息を挟んで毛の再生、短い成長期で再び脱毛という悪循環になってしまいます。また、短期間で再生を繰り返す毛根はどんどん弱っていくため、成長期が短くなるほど活動、再開できるものが減ってしまいます。これが薄毛、脱毛症の正体です。
原因として、不規則な生活、食生活の乱れ、ホルモンバランス、過度なストレスなどが考えられます。
当院では、さまざまな原因の脱毛症に対して医学根拠に基づき実効性のある治療を行っております。

薄毛の種類「女性に多い脱毛症」

男性の薄毛に複数の種類があるのと同じように、女性の薄毛にもさまざまな種類があります。女性の薄毛(脱毛症)の中で最も多いタイプが、女性型脱毛症ともいわれる「びまん性脱毛症」と「女性男性型脱毛症(FAGA)」です。

びまん性脱毛症は、AGA(男性型脱毛症)とは異なり、頭髪全体が薄くなる症状が大きな特徴です。特に30代以降の女性であれば、一生に一度は経験するとまでいわれるほど発症率が高いタイプの脱毛症です。

女性男性型脱毛症(FAGA)の症状は、AGA(男性型脱毛症)とは一線を画しています。男性ホルモンの関与は確かに認められるものの、女性特有の体の仕組みによって男性のAGAとはほとんど別物の症状になっているのです。また、男性のAGAに対して第一の選択肢となる投薬治療が、女性に対しては禁忌となるため実施できません。
当院では、症状や体質の性差を前提として、男性には男性の、女性には女性の薄毛治療をご提案および実施しております。

びまん性脱毛症

びまん性脱毛症は、中年期以降の女性によく見られます。
AGA(男性型脱毛症)の初期症状では、前頭部の生え際が後退していき、同時に頭頂部などの毛髪が細くなり、地肌が目立つようになるケースが少なくないですが、びまん性脱毛症では、毛髪全体が薄くなり脱毛部分の境界がはっきりしない所が特徴です。
特定の部位から薄毛が始まるわけではないため、症状になかなか気づかないこともあります。

びまん性脱毛症の主な原因

  • 加齢によるホルモンバランスの乱れ
  • 出産後のホルモンバランスの乱れ
  • ストレスのある生活
  • 食生活の乱れ(過度のダイエット)
  • 不規則な生活環境
女性のびまん性脱毛症における脱毛パターン

FAGA(女性男性型脱毛症)

女性男性型脱毛症の正式名称は「Feamel Androgenetic Alopesia」で、男性型脱毛症AGAと区別として「女性(Female)」のFを頭に着けてFAGAと呼ばれています。
男性型脱毛症AGAは加齢と共に減少する男性ホルモンを補うために作られる、ジヒドロテストステロンという成分が原因で起こります。
このジヒドロテストステロンは減少した男性ホルモンを補うために必要なホルモンですが、髪の毛に対しては悪影響を及ぼすホルモンであり、「悪玉ホルモン」とも言われています。

本来、髪の毛は頭皮の中で栄養を蓄える(休止期)→髪の毛が生えてくる(初期成長期)→髪の毛が伸びる(中期成長期)→髪の毛が太くなる(後期成長期)→休止期のサイクルを繰り返しています。しかし、ジヒドロテストステロンは早期脱毛を起こして中期成長期と後期成長期を短くしてしまうので、髪の毛が初期成長期の細い産毛ばかりになります。また、次の休止期までの期間も短くなるので、成長期の髪の毛が少なくなると共に抜け毛が段々と増えていき、最終的には全て抜け落ちてしまいます。女性が多く持つエストロゲンには髪の毛を豊かに保つ働きがあるので、全て抜け落ちることはほとんどありません。頭部全体の髪の毛が徐々に均一に薄くなっていくので、FAGAが発症している方の中にはFAGAになかなか気が付かない方も見られます。

円形脱毛症

円形脱毛症は、自己免疫機能の異常により免疫反応が毛包を攻撃することで起きます。
精神的ストレスにより発生するケースが多く、発症率は人口に対して1~2%程度となり、年齢や性別を問わず、突然発症します。ただし、ご家族に円形脱毛症の病歴がある場合には発症率が微増するので、お心あたりのある方は日ごろから対策や治療方法などに目を向け、備えることをおすすめいたします。当院の薄毛治療は円形脱毛症にも高い有効性を示しております。

多発型円形脱毛症 円形脱毛症を何度も繰り返し、複数個所が脱毛する症状。
全頭脱毛症 円形脱毛症が繋がっていき最終的にすべての髪の毛が抜けてしまう症状。
汎発性脱毛症 円形脱毛症の中で最も重度の症状とされている全身脱毛症。

分娩後脱毛症(出産後の薄毛)

出産後、一時的に抜け毛が増加することがあり、これを分娩後脱毛症と呼びます。通常は、短期的な症状(産後6か月~1年ほど)で自然に回復します。
原因としては、妊娠中に頭髪に欠かせない栄養分を胎児に取られること、また、出産期にエストロゲンという女性ホルモンが増加して、毛周期が急激に成長期から休止期に移ってしまう「毛周期の崩れ」などが考えられます。これは年齢に関係なく若い女性にもみられる症状です。

ひこう性脱毛症

ひこう性脱毛症とは、フケによって毛穴がふさがれ、その内部で雑菌が繁殖し、頭皮(毛根)に炎症を起こすことで生じる脱毛症です。ヘアケア用品との相性や生活習慣などが原因として考えられます。

牽引(けんいん)性脱毛症

牽引(けんいん)性脱毛症とは、女性に高い頻度で確認されているタイプの薄毛です。ポニーテールなど毛髪を後ろに束ねるヘアスタイルは、本人が思うよりも引っ張る力が強く働いています。その際、毛根には相当な負荷がかかるため、このダメージが原因とされています。

薄毛を促進する生活習慣を見直そう!

睡眠不足 髪の毛の成長に深く関係している成長ホルモン。
質の良い睡眠時間をとることで、成長ホルモンの分泌が促されると言われています。
バランスの悪い食事 栄養状態が悪いと、髪の毛の主な原料であるタンパク質は失われてしまいます。頭皮と髪の活性化に有効な亜鉛やミネラル等はサプリメント等で補給することもできます。
過度なダイエット 極端に食事の量を減らすダイエットは十分に髪に栄養が行き届かず抜け毛や脱毛の原因になります。バランスの良い食事と運動を取り入れたダイエットを行いましょう。
運動不足 運動することで新陳代謝が活発になります。また運動による爽快な疲労感が質の良い睡眠やストレスを解消してくれます。
頭皮環境 紫外線やヘアケア製品による刺激が要因となることもあります。過度のカラーリングやパーマ等、不必要なダメージは与えないように気をつけましょう。

女性の薄毛治療

診療内容

インスタグラムスタッフアカウント
インスタグラム公式アカウント